どうして企業は"インフルーエンサー"に騙されるか
昨日、前職で一緒だったshowroom前田さんの記事に共感し、なぜ企業がこういったミスを侵すのかという根源を特定したくなった。
現在BtoBの領域では、世界同時多発的に"CXM"や"デジタルトランスフォーメーション"という言葉がブームだ。人口の大半がスマートフォンを持ち、WEBやSNSを使う今の世情に合わせて、企業や人そのものを変革させなければいけないからだ。
ただ、特に日本ではこのワーディングに大いなる誤解がある。解きほぐしていくと、なぜかほぼ確実に、"プロモーションのデジタル化"の話になってしまうからだ。そこには、明確に理由がある。
もともと情報の非対称性が強く、企業やブランドがコミュニケーションの主体となって、カスタマーに情報が届けるプロモーション=マーケティングだった。企業もそれに最適化された組織図、指揮系統になっていた(下図1)。それが1番効率が良かった。
[図1]
しかし、今はSocialメディアやwebメディアを通じて、顧客同士が繋がり、顧客がコミュニケーションの主体となった。情報が収集経路、発散経路が増えた(図2)。一方的な企業からの情報の信用は下がり、顧客の期待値と企業の施策がどんどんかけ離れていっている。
それに気づかず、依然企業は一方通行で"顧客をコントロール"したがる。図1の情報発信経路の考え方で、図2の世界に向き合おうとする。結果今起きているのは、各企業のセクションで別々に"顧客を管理する"システムを入れるも、結局顧客を管理しきれず、活路が見えていない。結果、暗中模索でデジタルの新しいプロモーションに次々と手を出す。その一つの避暑地がインフルーエンサーマーケとなっている。
こういった状況で、メディア出稿を基軸としたプロモーション脳の担当者がインフルーエンサーを考えると、どうしてもインフルーエンサー=リーチ確保 =フォロワー数になってしまう。
今重要なのは、個人でも法人問わず、"顧客を管理する"ことではなく、"顧客の体験を管理(CXM)"して顧客からの信用・信頼を勝ち取ることであるのに、大いなるズレである。
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とわいえ、社員の考え方から組織を変えられるほど、大企業のフットワークは軽くないので、組織の在り方を変革しない限り、大きな企業で働く社員の考え方も変わらない。
私は2年前、この組織変革を実現する方法論を持つSprinklrに可能性を感じてSprinklr Japanの創業に参画した。顧客の体験をあらゆるタッチポイントから集積しマネージしながら、組織を起点とするのではなく、顧客の体験を起点とした組織の再構築を行うのだ。
ありがたいことに日本でも、先端をゆく方を中心として、大きな組織が動き始めた。
付随して、業界を変えるパートナーも加わって頂けた。
現在起きている世情と企業のズレを解消していくことによって、企業と顧客の関係性に大きなパラダイムシフトが起こしたいと思っている今日この事。
最後はただの弊社の宣伝でした。てへぺろ。